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7/9 新モデル2連発──GPT-5.6とGrok 4.5、AIエージェントを“コスト”で読み解く

2026年7月、xAIのGrok 4.5とOpenAIのGPT-5.6が相次いで公開。どちらもエージェント業務を安く・速く回す方向にかじを切った。2モデルを「コスト×得意領域」で並べ、企画・DX担当の選定の指針を示す。

公開:2026.07.11 更新:2026.07.11 読了時間 約6分
7/9 新モデル2連発──GPT-5.6とGrok 4.5、AIエージェントを“コスト”で読み解く

30秒で分かる要約

2026年7月8〜9日、xAIが「Grok 4.5」を、翌9日にOpenAIが「GPT-5.6」を公開した。どちらもコーディングとエージェント業務を狙い、前面に押し出すのは“コスト効率”だ。GPT-5.6はSol/Terra/Lunaの3段構成で処理6割短縮・費用半減、Grok 4.5は入力$2という低価格で第三極に名乗りを上げた。企画・DX担当にとっては「どのモデルを、いくらで使うか」の選択肢が一気に広がった週だ。

本記事でわかること

💡何が起きたのか

7月8〜9日にかけて、AIの2大プレイヤーが相次いで新モデルをぶつけてきた(Grok 4.5が8日、GPT-5.6が9日)。OpenAIの「GPT-5.6」と、イーロン・マスク率いるxAIの「Grok 4.5」である。2社に共通するのは、派手な万能さより「エージェント業務(AIが自分で手を動かす作業)を、安く・速く回す」方向にかじを切った点だ。競争軸が「賢さ自慢」から「実務でのコスト効率」に移りつつあることを示す、わかりやすい節目である。

📝なぜこのトピックをまとめるのか

企画・DX担当にとって、モデル単体の性能表を追うより、「自社の業務を、どのモデルで、いくらで回せるか」のほうが実務に直結する。2モデルが同時期に出た今は、価格と得意領域を並べて眺める絶好の機会だ。以下、両モデルを要点だけ押さえ、コスト軸で比較する。

GPT-5.6(OpenAI)──3段構成で“予算で選ぶ”

Sol(最上位):入力$5/出力$30(100万トークンあたり)。最難関の推論・エージェント業務向け。Terra(バランス型):入力$2.5/出力$15。日常の業務自動化の主力。Luna(低コスト型):入力$1/出力$6。大量処理・コスト重視向け。

Solはエージェント・コーディング系のベンチマークで前世代を上回り、同等タスクを約61%短い時間で完了、コストはおおむね半減したという。複数エージェントを並列で束ねる「ultraモード」も搭載。なおTerra/Lunaの「競合最上位比で大幅な低コスト」はOpenAIの主張であり、自社検証が要る。

💼 企画・DXの視点:3段あるので「業務の難度ごとに段を割り当てる」設計にすると、性能とコストを両取りしやすい。

Grok 4.5(xAI)──入力$2、コーディング特化の第三極

Grok 4.5はコーディングとエージェント作業に特化し、AIコーディングエディタ「Cursor」と共同で学習された。価格は入力$2/出力$6と低価格帯を狙い、コーディング指標で高スコアを記録。出力トークン量を競合比で抑える設計で、「使うほど効く」コスト効率を訴える。Grok Build・Cursor・xAI APIから利用でき、Office文書との統合機能も持つ。AnthropicとOpenAIに続く“第三極”としての本格参入だ。

💼 企画・DXの視点:コーディング中心の用途なら低価格帯の有力候補。まずは代表業務で実測して費用対効果を確かめたい。

コスト×得意領域で並べる

用途で最適解が変わるのが、並べると見えてくる。難度の高い自律作業ならGPT-5.6 Sol、コーディング中心ならGrok 4.5やGPT-5.6 Terra、大量の定型処理ならLuna、といった具合だ。「一番賢いモデル1つ」で全部やるより、業務ごとに段・機種を使い分けるほうが、性能もコストも最適化しやすい。

モデル入力/出力(100万tok)得意領域
GPT-5.6 Sol$5/$30最難関の推論・エージェント
GPT-5.6 Terra$2.5/$15業務自動化の主力
GPT-5.6 Luna$1/$6大量処理・低コスト
Grok 4.5$2/$6コーディング・エージェント
📘 用語メモ:トークン単価 AIの利用料は「トークン」(単語や文字のかたまり)の量で決まる。「入力$2/出力$6」は100万トークンあたりの目安。処理する量が多い業務ほど、この単価差が月々のコストに直結する。

💼 企画・DXの視点:ベンダーの「○分の1コスト」表現は前提つきが多い。自社の代表業務で小さく実測してから判断したい。

企画・DX担当が今すぐやるべき3つ

  1. 自社の“AIで回したい業務”を、難度と量で3つに仕分ける(難関の判断系/コーディング系/大量の定型系)。仕分けが価格帯の選択に直結する。
  2. 代表的な1業務で、2〜3モデルを実測比較する。ベンダーのコスト表現は前提つきが多いので、自社データで小さく試算するのが安全だ。
  3. 止まっていたPoCを再開する。価格が下がった今は費用対効果の説明がしやすく、稟議のハードルが下がっている。

ここだけ押さえたい5つの視点

本記事の要点まとめ。

  1. 7月8〜9日にGrok 4.5(xAI)とGPT-5.6(OpenAI)がほぼ同時公開。競争軸は「コスト効率」。
  2. GPT-5.6はSol/Terra/Lunaの3段。処理61%短縮・コスト半減を主張。
  3. Grok 4.5は入力$2でコーディング特化。Cursorと共同学習、第三極として参入。
  4. モデルは「1つで全部」より、業務ごとに段・機種を使い分けるのが最適。
  5. ベンダー主張のコスト比は要自社検証。代表業務での実測比較を。

参考リンク